お宝物件発見、 ボロだからこそ磨けば化ける
2014夏、某大手収益物件サイトを検索していると、目に留まる物件がありました。
どんな物件かと申しますと、
気になるお宝物件のスペック
・ 神奈川某駅 全5部屋 3000万円 満室想定8.5% (1/5入居)
・ 徒歩7分 木造築28年
・ 坂道の物件で車庫がRCで作ってあり、その上に物件があるが、車庫の部分は整理されておらずごみ溜めになっている。
・ めちゃくちゃボロボロ、外壁が割れて浮いており、押すとベコベコする。
・ 外壁塗装は新築依頼されたことがなく、各部屋の扉は下のほうが雨で穴が開いている。
即座に思いました。こっ、これは高い!
ざっとした感想ですが、ボロボロなので、リフォーム代が500万円くらい必要になる。
2014年の相場で考えると、そのレベルの満室想定利回りは9%です。
つまり相場は、3万5000円*5*12=210万 駐車場が6000*2台*12=144000
合計 214万4000円
そのため、想定流通価格は、2382万円
ところがこの物件は、リフォーム込みで3500万円です
平均以下では? なぜこの物件で儲けられるの?
これは儲かるにおいがします。
だってこの物件買い付け入れる人いないでしょw
わざと1週間ほど寝かして、電話してみたところ、やはり私が初めての電話のようです。
売主はなんとプロの不動産屋、ただこの不動産屋は新宿近辺のビルを専門に扱っている業者のため、賃貸の回し方がわからないようです。
実践的 値段交渉の仕方
物件の 価格交渉
孫子大家 『いや~、やはりあの物件に問い合わせたのは私が初めてなんですね。正直値段が相場よりも少し高かったので、誰も問い合わせてないと思ったんですよ』
不動産屋 『ですか、弊社はアパート運営を全くしていないのでよくわからんのですよね、あの物件も事情があってバブル時に6000万円くらいで買ったのですが、空室ばかりで・・・』
孫子大家 『そうですか、どの辺が運営が大変な点ですか?』 (←知ってても言わせよう)
不動産屋 『あの駅は、とにかくどんどん新しい物件が建ってくるでしょ?賃料も下がるし、空室も増えるし、設備も故障ばっかりだし、、でもあの擁壁の上だから、建て替えるにしても割増の建築費になるしね。』
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孫子大家 『あの物件賃料今40000円で募集されてますけど、きれいにリフォームしたとして、32000円くらいが相場だと思うんですけど、ちょっとこのスーモのページとか見てもらえます?』 (少し安めを提示)
不動産屋 『ああ~そんなもんなんだね~。』
孫子大家 『リフォーム代ってどれくらいかかるかわかりますか?』
不動産屋 『1部屋50万円4部屋で200万円、外壁150万円、屋根100万円くらいでしょ?』
孫子大家
・・・(しめしめ、普段普通の工務店を使っていると見えて、高く見積もっている)
孫子大家 『まぁそんなもんですけど、物件に雨漏りあるのって気づかれてます?ざっと70万は修繕費用が必要です』
孫子大家 『あと、これ見てください、外壁に大きなクラックがありますよね、ほらこの壁押すと
ベコベコ 動くんですよw』
不動産屋 『これはやばいよね、、、これ直るの?』
孫子大家 『治らないですね。これはサイディングをこの壁面分貼るしかないので80万は必要ですね、あとは外壁土壁を捨てないといけないので、別途費用も30万足場で20万は必要ですね』
買うべき物件の値段とは?
32000*12*5=192万 6000*2*12=144000 合計家賃 206万4000円
今のこのエリアの想定利回りは9%くらいですよね?
なので、満室の想定利回りは、2293万円
リフォーム代は先ほどお話ししたように
200+150+100+70+80+30+20=650万円
そのため今回の希望価格は、1643万円になるんですよね・・・
不動産屋 『いや~それはないよ、今の値段3000万円だよ!さげても2000万円だよ!』
孫子大家 (よし!本音get!!)
『お気持ちはわかります。それでは、私の希望価格は1643万に少し色を付けて、 1650万円とします。2.3カ月待つので、その間に買い付けが入らなかったら検討していただけますか?』
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1か月後
孫子大家 『まだ一カ月目ですけどその後どうですか?』
不動産屋 『いま2200万円の買い付けもらったよ。やはりこれくらいが妥当のようだね』
孫子大家 『そうですか~、その方の融資が決まるといいですね~』
※ 本当に融資が決まったら、それまでですが、この時点で3000万円の目線が2200万円くらいまで落ちている^^
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1か月後
孫子大家 『2カ月たちましたけど、その後どうですか?』
不動産屋 『・・・・融資がつかなかったみたいだよ、やっぱり2000万は高いのかな?』
孫子大家 『高いかどうかは何とも、ただ1650万円が私の希望です』
不動産屋 『それは無理だよ、安すぎる1800万円でどうだね?』
※正直心は、少し動いたけれども、あえてクールに突き放す
孫子大家 『いえ、やはり修繕がかかるのと、おそらく今見えていないところでも、費用が掛かると思うので、その値段ではちょっと・・・・・』
不動産屋 『・・・・やはりそれは無理だよ・・・。』
孫子大家 『私もほかの物件もあるので、いつまでもは待てません。あと1か月待って他の買い主がいなければ1650万円で売ってくれませんか?』
不動産屋 『1650万円は安すぎるよ!』 (←ちょっと怒ってる)
孫子大家 『では、私もこの件には時間を使いましたので1700万までなら出します。』
孫子大家 『あと1か月待って他の買い主がいなければ1700万円で売ってください。』
不動産屋 『わかった。では1か月後に・・・。』
最終仕上げ、利回りアップに挑む
さて、下準備はすべて整いました。
ここからの私の動きですが、
① 再度現地の室内の鍵を借りて、大工さんと現地訪問、正式な見積もりを依頼
② 現地の賃貸管理会社を訪問し、図面から賃貸ニーズのある募集プランを策定、42000円とれる部屋にするのに必要なアイデアを抽出
③ 上記プランをもとに、大工さんにリフォームプランを発注
④ 外壁が浮いている部分にたいして、サイディングを使わずに安く修繕する方法を探す
※ 結果的には、外壁の浮いた部分をはがし、ラス網を張って上からモルタルを塗りはがした外壁を張ることで最終的には5万程度で修繕が可能だった。
⑤ 完璧にきれいに仕上げた場合の、転売価格をいくつかの売却に強い会社に確認。
※ 非常にきれいに直した場合、8%~8.5%位で売却可能。
⑥ 駐車場スペースを1台分つぶして、バイクガレージを置く場合の賃料設定を出す
⑦ 駐車場スペースの上の空いている部分をロッカーとして外部に貸す場合の賃料設定を出す
上記条件をすべて数字に落とし込むと
(42000*5 + 6000 + 2000*6↑⑥ + 4000↑⑦)×12カ月=278万4000円
想定売却利回り 8%~8.5%なので、想定売却額は、3275万円~3480万円
こちらで抑えたリフォーム価格は、 450万円
仕入れ価格を 1700万円で合意できた場合の売却価格
(3275~3480)-450-1700=1125~1330万円
美味し!
そして、1月後約束通り、誰も買い付けを出さず、この物件は孫子大家によって攻略されたのでした。
リフォーム後3カ月ほどで、満室になったこの物件特に売る予定もなかったのですが、2年後の2016年、まさに想定通りの8%で買いたいという買い付けが入り売却することになりました。
すべてが予測通りの結果と終わり、孫子の理論を不動産に応用した
【まず勝って!そののちに買う】
が成功したのです^^
物件写真
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