■ 空室と募集条件のバランスについて
大家業は、物件購入、運営、販売で一つの流れです。
この中で本日は運営の中の”入居”について考えてみたいと思います。
家賃 × (12か月-空室期間)=売上
を最大化するのが大家業の基本ですが、
① 家賃を下げると空室期間が短くなる
② 家賃を下げずに、空室期間を短く決めるためには
リフォーム費用をかける ・・・ コストアップ
条件緩和 ・・・ 機会損失(コストは大家持ち)
保証会社など募集条件をゆるめる ・・・ リスクアップ
※ エリアによってはリフォーム代をかけても決まらないエリアもありますし、リフォームをしっかりすると、かなり家賃が上がるエリアもあります。
上記はバランスの問題であり、エリアや、物件の間取り、駐車場の有無
地域のほかの物件の募集条件などによってかなり差があるため、これだけで本一冊
に及ぶような膨大な情報が必要になります。
今回はこの難しい家賃条件設定の中で、【状況】にフォーカスした、金額設定に絞ってお話ししたいと思います。
■ マーケットと、現状から考える空室についての考え方
実は同じ県、同じ間取り、同じ家賃でも募集要件は常に同じにすべきではありません。
それではこの事実についての考察を始めましょう。
その物件が埋まるまでの適正期間について
Aの物件の募集を始めて、仮に一日で決まったとしたらそれは最適な値付けでしょうか?
当然それは最適ではない可能性が高いです。
おそらく安く設定しすぎていると考えられます。
不動産投資はボランティアではないので、家賃は当然できるだけ高く貸したいですよね。
かといって、高すぎる家賃をつけて空室が続くのは本末転倒です。
では何カ月くらいの空室で決まるのが正解でしょうか?
これは、その物件を保有し続けるのか、すぐ売却するのかによって変わります。
1000円~2000円の家賃を下げることを惜しんで空室が何カ月も続くのは、賃貸経営で見るとマイナスですが、例えばその物件が新築RCで満室想定4%で売れるような一等地の投資物件であれば、1000円の家賃は下のような式によって物件価格に影響します。
1000円 × 12か月 ÷ 4% = 30万円
仮に10万円の部屋だったとすると、3か月分の家賃に相当します。
これが2000円、3000円の値引きだったらと考えると恐ろしい影響力ですよね?
その物件をいつ売るか、またその物件の想定利回りが、家賃適正値からどれくらい家賃を
上げ下げするのに影響するかはお判りいただけたかと思います。
■ 空室が多い物件を購入したときの、募集条件について
私は、物件をマーケット価格の20~30%安く買いたいと考えているため、かなりの頻度で入居率が50%以下のような物件を購入します。
物件規模によりますが、10室、20室の空室もあり得るわけですが大抵このような物件は、建物全体が汚くて、管理がいい加減、家賃設定が不適切で、各居室もリフォームが中途半端だったりします。
そのため、まずは管理会社変更、適切なリフォーム、建物外観の改善などを行うわけですが、こういった物件は地方でそんなに家を探している人が多いわけでもないということも多いです。
首尾よく再生が終わったとして、10室の部屋をその地方に供給した場合すぐ埋めることは可能でしょうか?
エリアによりますが、おそらくそれは難しいでしょう。
エリアによりますが、適切な家賃設定なら、月に1~2部屋埋まるのが通常だと思います。
これは、賃貸店に来る人の数と、そのマーケットにあるライバル物件とのバランスによって決まっている、我々が変えようがない部分によって決まっているものです。
それでは、仮に10室の部屋埋めたいと考えた場合、途中で退去する部屋もあるでしょうから、一年は必要と感覚的にご理解いただけると思います。
しかし、空室が非常に多い状態で1年というのはかなり精神的にも厳しいですよね?
こういった時の解決策は一つです。
AD(フリーレント)を思い切って出す。
なぜこれが有効かというと、どうせ10番目の部屋が決まるのは1年近く後になるからです。
そのため極端な話AD6カ月を出したとしても、それで10室が1,2カ月で満室になるなら、機会損失を考えると、AD1~2で一年間かかって満室にしていったケースよりも収益的にはプラスになります。
損して得取れの考え方で、リフォーム済みの空室が遊んでいる期間を極力減らすことについてぜひ注目してもらえればと思います。
またこういった、リフォームが大量に出るケースの場合は、工賃も抑えたいですよね?
これも戦略的に考えるとある答えが浮かんできます。
答えが知りたい方、是非少人数セミナーなどを利用して質問してください。
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